【書籍レビュー】「自分で名付ける」を読んでよかった!

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書籍「自分で名付ける」 子育て

こんにちは。旭ちゃんです。

第二子誕生予定のため,待ちに待った産前休暇です!

今までも,仕事,育児と時間がないけれど,通勤途中にある図書館に5分だけ寄って,気になった本を借りて読むようにしていました。
産休中なのでゆっくり本が読める!と意気込んで,たくさん借りました。とても有意義な時間です。

帯が付いておらず,タイトルだけでは内容が全く想像がつかないけれど,なんとなく手に取った1冊。
パッと開くと,「つわり」やら「ワンオペ」やら「ベビーカー」やらの文字が。育児関係のワードだらけではありませんか!
Amazonで調べてみたら,帯に「育児エッセイ」って書いてありました。引き寄せられた私,不思議

共感できることだらけで,あっという間に読んでしまいました!

概要

  • タイトル:自分で名付ける
  • 松田青子 著
  • 定価1,760円 (税込)
  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2021/7/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/7/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 248ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087717534
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087717532

著者の,妊娠・出産,子育ての超リアルな記録です。結婚制度の不自由さ、医師・病院の対応,社会生活での不便さ,ワンオペの恐怖,夫との感覚の違い,赤ちゃんとの関わり,…などが書かれています。

世間の,制度や理想像も含めた,育児に関する常識について感じる「疑問」や「違和感」を,言葉にした本。

経産婦なら,「わかる~~~!!」とつい叫んでしまいそうな内容です。

読んでみた感想

概要にもあるとおり,超リアル!
その中でも,子育て中の私が,とても共感した内容を一部紹介します。
※囲みが本書を要約したもので,その下が私の感想です。

育児本や育児エッセイなどは,当事者であるママたちの間で止まりがちで,それ以外の人は知らなくてもいいことに分類されているように感じる

これから自分の身に起こることに対し,必死に情報収集するママ達にとって,育児本などは重要なアイテムです。しかし,まさしく「ママの,ママによる,ママのための本」で,ママ達の「困った」「つらかった」などの本音が,当事者だけで共有されるのみで,周りに伝わっていないせいで,妊娠や子育てに関して,世の中はあまり改善しない。自分の力で乗り越え続けなければならないという,私の実感と一致しました。

「妊娠の職場への報告は,流産の可能性が低くなる妊娠10週前後に伝える」とあるが,本来,流産の可能性が高い最も危うい時期に,職場の理解や労働環境の配慮が必要

これは,第一子・第二子と,私も思っていたことです。第一子のときは,「なるほどそういうものか。」と思って,つわりに耐えながら,安定期まで報告を待ちました。第二子になると,「いやいや,なんで報告待つの?妊娠の報告したのに流産したってなったら,職場の人がなんて励ましたらいいかわからなくなるという理由???」という考えに至りました。理由がよくわからない…。

私の場合,結果として,職場へは妊娠初期に報告することになりました。
その理由は,その頃ちょうどコロナワクチン接種時期と重なっていたのですが,当時,妊婦への影響がまだ実証されておらず,妊娠初期のワクチン接種は推奨されていない時期でした。でも職域接種を予約していたので,ワクチン接種をキャンセルするついでに,職場へ報告したという流れです。

その結果,職場側には,労働環境の配慮や引き継ぎ時期の確保も含め,早めに人事異動を検討してもらったので,余裕を持って対応することができました。

結果オーライ!というか,これが対応としてベストなのでは?そう思ってやみません。

夫は育児を手伝ってくれるが,仕事(それに関連する飲み会も)は優先的である

「イクメン」と呼ばれる男性のように,育児に関わる男性が増えているといいます。でもどことなく,補助・手伝いのような。保育園の支度や予防接種スケジュールなど細かなものは,どうしてもママがやる。私も,別に「やってやろう!」という気持ちでやるわけではないです。朝起きて顔を洗うのと同じくらい,当然のようにやっています

また,やはり,男性は,仕事がないときは育児の手伝いするけど,仕事があればそっちを優先する人が多いですよね。ママがある程度のことをやってしまっているので。

赤ちゃんと二人きりでのお出かけは,とにかくやることだらけ。もう一人いればいいのにと思う

泣いている赤ちゃんを抱く人と,ミルクの準備をする人。トイレでおむつ替えをする人と,外でベビーカーと待機する人といった具合に,大人が二人いれば余裕だけど,これを一人でやるにはしんどすぎる!

ほんと,これ。私の住んでいる地域は車社会なのでまだマシだけど,たくさんの荷物を持って,ベビーカーで電車に乗ってお出かけする人たちのことは,本当に尊敬します

夫婦別姓ができない,一方で,男性と同居していると児童扶養手当が受けられない

私は知らなかったのですが,夫婦別性が認められていない一方で,シングルマザーがなんらかの事情で男性と同居していると,児童扶養手当を受給できないというのです。なんらかの金銭的援助を受けているだろうという考え方から,だそうです。こんな,偏見と差別にまみれた制度があるとは驚きました!

妊婦や子連れにも優しい場所は,少ない

本書で,通路が狭いことで定評のある輸入食料品店のカルディが,ベビーカーで入れないという利用者の声に対し,通路を広げるという対応をとった(公式発表ではないため,真偽は不明とのこと。)ことが書かれています。私もカルディが大好きですが,確かに狭かったので,夫と子どもに店の外で待ってもらうこともありました。ベビーカーが通れないということは,車いすも通れないですよね。子連れや,体の不自由な人にも優しい世の中になってほしいものだと思います。

まとめ

私自身,第一子は3歳,第二子を妊娠中(臨月)です。出産・育児という,人生で経験できるかできないかわからない出来事を,ぶっつけ本番で挑んできました。
SNSやインターネット検索はあまりしない質なので,バイブルといえば,公的機関からもらった医師監修の冊子,たまごクラブ1冊,ひよこクラブ2冊だけでした。

公的機関の本は,当然のことながら,差し障りのない内容しか書いてありません。感情的な部分や,口コミのようなものは一切ありません。でもまぁ医師監修なので,これはこれで「そういうものか」と納得して読んでいくことができ,一通りの知識としてインプットするには最適な情報だと思います。

一方,言わずとも知れた,たまごクラブやひよこクラブは,とにかく情報満載。体験談がたくさん書かれており,成功談や失敗談,乗り越えた方法など,出産・育児は千差万別ですが,とっても参考になりました。出産・育児のアイテムも,試す機会がたくさんあるわけではないため,よく参考にしていました。

これらのバイブルを参考にしていたわけですが,実際,出産・育児を経験していくなかで,本だけではわからないような,今まで普通に生活していた時には想像もし得なかった世界が広がっていることがたくさんありました
例えば,自分自身の体の変化や心境の変化についていけないこととか,世の中の常識に対して腑に落ちないこととか,社会生活での不便さ,周囲の人へのありがたみなど。

これらの経験は,心の中にしまっておきがちで,誰かに話したり書き留めておくこともしていなかったし,また,過ぎ去れば忘れてしまうこともありました。

本書では,自分の経験や,友人,SNS報道などの情報を通して,妊婦や子連れに対する風当たりの強さ,制度の矛盾・理不尽さ,育児に関する常識について感じる「疑問」や「違和感」を,言葉にしてくれているので,「私の感じたことは,これだったんだ!」と大いに共感できるものでした。

本書は,ただ経産婦に共感されるだけではなく,当事者ではない人たちにも,認識してほしい内容であると,改めて思います。

ぜひ読んでみてください!

それでは!

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